バタフライエフェクト・
チケット
バタフライエフェクト・チケットとは、
文藝天国が提案する、
「誰もが文化享受の機会を得られるための制度」です。
バタフライエフェクト・チケットとは
文化を享受するチャンスは、国籍や性別、職業は関係なく、
すべての人に対してあるべきだと文藝天国は考えます。
しかし、残念なことに現世では例え貧困でなくとも、経済力の差によって文化に触れる機会を失ってしまっている方が大勢います。さらに、これは表面化されにくい上に認識もされ難い悲しい事実です。
一方で、文化を営む上で、なにかを生み出し、磨き上げ、そして伝え広めるにはお金が必要であることもまた事実です。また、文化的な営みは必ずしも生存に必要ではないがために軽視されがちであるため、これからの文化を担う世代のためにも、質や労力に見合った対価を頂くことが世に浸透するよう働きかけるのもまた我々の使命だと考えております。
藝術とは万人にひらかれた扉ではありますが、これまでの藝術というのはそういった金銭的背景から行政の支援や企業を含めた投資家やパトロンなどの存在なしに製作者自身の生活と妥協のない製作活動を両立させることは大変困難でありました。そのために、資金を提供する第三者の思惑によって純粋な表現を追求できない者も多く居たという話も度々耳にすることがあります。
この問題に目を向けた上で、自立と支援の両立をこなすための方法となる「学割制度」に我々は目を向けました。
学割とは、修学上の経済的負担を軽減し、学校教育の振興に寄与することを目的として、国鉄(現JR )によって始まったとされています。勉学のために家を出、生計を立てる学生の多くは金銭的な余裕も余暇もそう多くはないですが、車窓の景色さながら移ろいゆく自我の成長の最中に揺さぶられた衝撃は、一生ものです。その貴重な経験の機会提供を企業とその文化を享受している社会人の支えの上で実施した学割制度は素晴らしく、次世代を担う若者に、より広い世界を見せた社会福祉とも言えるものです。そのときに触れたもののことは生涯忘れることなく、やがては文化を支え、伝え広める世代になっていくことでしょう。
この精神は、今も多くの業界に引き継がれ、文化の伝授と商業を両立させています。
しかし、経済的負担を考慮されるべきなのは学生のみとは限らない。そのため年齢や職業に関係なく機会を提供できるよう、我々はこの「バタフライエフェクト・チケット」という制度を新たに提案します。
文藝天国主催のイベント開催時、条件や応募資格は一切設けずに、定員に達するまで希望する方に無償で我々の藝術をご体験頂きます。定員数を超える応募があった際には、応募理由等を考慮して、選考させていただきます。
我々はご招待する対価として大々的なレビューや高評価を求めることはありません。また、我々の活動から近い分野で活動している方も、遠く離れた分野で活動している方も、社会的活動に全く参加されていない方も、同等に歓迎致します。
何故なら、貴方が貴方自身の人生の中で積み上げた経験こそがふとしたときに小さな波紋を生み、貴方自身の世界に影響を及ぼし、やがては我々の世界とマリアージュしながらもより広く深い世界に繋がってゆくと考えているからです。
文化としての藝術。
経済としての藝術。
表現としての藝術。
創作物とは、人類共通の宝であり、商品であり、個人的な魂のかけらです。
「バタフライエフェクト・チケット」は、我々の藝術に対する姿勢そのものです。
我々の提案する世界に触れたことが貴方にとって協和音にせよ不協和音にせよ波紋を生み出すきっかけとなり、そのエネルギーがやがて愛すべき地球に還元され豊かになってゆくことを祈ります。
文藝天国